収玄寺は、江ノ電長谷駅からほんの1分ほどのところにある小さな寺院。歩道を歩く観光客は人気の長谷寺や鎌倉大仏を目指し、収玄寺に気づく人はあまりいませんが、春ともなると花が咲き、ふと足を止めて収玄寺に入る人もいます。
更新状況
- 2023年6月10日:アジサイの写真を追加
- 2023年3月19日:記事掲載
この記事の目次
収玄寺とは
収玄寺(しゅうげんじ)は、山号を四条山といい、開山は妙詣尼(みょうけいに)の日蓮宗の寺院です。
収玄寺のあるこの場所は、北条義時の孫である江間(名越)光時の家臣で日蓮宗の熱心な信者だった四条金吾頼元(しじょうきんごよりもと)の屋敷だったところ。ここに妙詣尼が建てた収玄庵が収玄寺の前身となりました。
江戸時代の文政年間(1818年から1830年)に、安国論寺の日勇が再興し、当時は収玄庵と称していたものを1923年(大正12年)に本堂を再建した際に寺号も収玄寺と改め現在に至っています。
収玄寺境内へ
収玄寺は、江ノ電長谷駅から長谷寺に向かう途中、歩道のすぐ左側にあります。狭い歩道を歩く大勢の観光客の流れについていくと、寺院の存在に気づかないまま通り過ぎてしまいそうですが、境内に咲く花に目を止めて門をくぐる人の姿も見られます。
境内に入ったらまずは本堂にお参りしましょう。
「四条金吾邸址」の石碑
収玄寺に入ると「四条金吾邸址」と彫られたひと際目立つ石碑がそそりたっています。日蓮宗の熱心な信者だった四条金吾は、「聖人四大壇越(寺や僧に布施をする人)」のひとりとされ、日蓮が佐渡に配流となった際には、弟子の日朗らとともに金吾も捕らえられたとのことです。
また、この大きな石碑の文字は、同じく日蓮宗の信者であり日露戦争で連合艦隊を率いた東郷平八郎によるものです。
境内に入ってすぐの植え込みには「四条金吾屋舗」と彫られた小さな石碑もあるのでお見逃しなく。
収玄寺境内にあるカフェ 蕪珈琲
収玄寺の境内には蕪珈琲(かぶらこーひー)というカフェがあります。もともと境内にあった賃貸用の家が築60年となり、カフェへの転用となったそうです。
蕪珈琲へはバス通りから路地に入るか、収玄寺の境内から行く場合はいったん境内の外に出てからとなります。店内の改修は東京藝術大学の研究室が担当し、大学院生がデザインした椅子などが並んでいます。
注文するものを決めたらカウンターに行って申告します。コーヒーカップは好きなものを選んでいいということで、ソーサー付きのもを選びました。チーズケーキと一緒においしくいただきました。
収玄寺の花たち
収玄寺の庭園は小さいながらも手入れが行き届き、季節ごとに美しい花を咲かせます。
春の花
夏の花
近くの主な見どころ
鎌倉でも人気の長谷地区はここ収玄寺以外にもたくさんの見どころがあります。詳しくは下記リンク先を参照してください。
こちらもCHECK
-
注目は右の頬 ~高徳院 鎌倉大仏~
続きを見る
こちらもCHECK
-
カキ殻と一緒にどんぶらこ ~十一面観音菩薩 長谷寺~
続きを見る
こちらもCHECK
-
鎌倉を代表する別荘建築 ~鎌倉文学館~
続きを見る
こちらもCHECK
-
鎌倉市長谷の不思議な空間 ~手ぬぐいカフェ 一花屋~
続きを見る
ご朱印
今回はご朱印はいただいていません。
鎌倉観光文化検定対策
鎌倉観光文化検定公式サイトに過去問の記載がある第12回(2018年度実施)以降の鎌倉観光文化検定(以下、「鎌倉検定」)2級および3級の出題の中から、覚園寺について、出題状況や傾向を検討します。※問題文は一部改変している場合があります。
2020年度・2021年度の鎌倉検定は中止となっていますのでご留意ください。
傾向と対策
収玄寺に関する出題はありませんでした。
収玄寺のまとめ
- 収玄寺は、江ノ電長谷駅から歩いてすぐのところにある日蓮宗の寺院
- 小さなお寺の境内に四季折々の花が咲く花の寺
- 境内にあるカフェ蕪珈琲でまったりとした素敵な時間を過ごすことも
いかがでしたでしょうか。収玄寺の概要についてひととおりまとめました。普段は静かですがカイドウが咲く季節は大勢の参拝客でにぎわう収玄寺にお出掛けされてはいかがでしょうか。
交通アクセス
江ノ電長谷駅から徒歩およそ1分
連絡先 | 行時山収玄寺 鎌倉市長谷2-15-12 TEL:0467-25-3238 |
鎌倉市観光協会公式サイト | 鎌倉市観光協会公式サイト |