茅ヶ崎といえば、サザンオールスターズやサザンビーチちがさきでの海水浴など、海のイメージが強いところですが、北部の丘陵地域には緑豊かな里山が広がります。
その北部里山地域と海岸地域との中間点、住宅街が広がるJR相模線香川駅近くに、「湘南唯一の蔵元」、熊澤酒造があります。
この記事の目次
熊澤酒造とは
熊澤酒造は、茅ヶ崎市香川にある蔵元。日本酒はもちろんのこと、現在では「湘南ビール」の醸造所としても高い認知度を誇ります。
敷地内には、カフェ、ベーカリー、和食、ショップなどがあり、地域の人気スポットとなっています。
熊澤酒造の概要
熊澤酒造の概要 | |
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所在地 | 〒253-0082 茅ヶ崎市香川7-10-7 |
電話 | 下記各店舗の記事参照 |
アクセス | JR相模線 香川駅 徒歩5分 |
公式サイト | 熊澤酒造株式会社 |
新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、営業時間やメニュー等が変わる可能性がありますので、詳細は事前にご確認ください。
熊澤酒造を歩いてみよう
熊澤酒造入り口
JR相模線香川駅から線路沿いを北に向かって歩きおよそ5分、畑の脇にある熊澤酒造の案内看板のところを右に曲がると、間もなく熊澤酒造の入り口となります。
最初に目につくのは、駐車場の案内板。駐車場は道路向かって右側に70台、左側(熊澤酒造の入り口側)に15台分あります。ここを左に曲がると熊澤酒造の入り口となります。
熊澤酒造の敷地内に入ります。左側はやや古めかしい雰囲気のbeer brewery(ビール醸造所)、通路右側には木が生い茂っています。アーチをくぐって先に進みましょう。
mokichi cafe ヴルスト(モキチ カフェ ヴルスト)とbaker&sweets(ベーカー&スイーツ)
ビール醸造所を過ぎたら、右手にある モキチカフェ ヴルストに入ります。この建物は、築200年以上といわれる古民家を移築したもので、建物に入ってまず目につくのは左側の巨大な窓ガラスと広大なテーブルです。
このテーブルの前のソファに座り、ゆったりした気持ちになって外を眺めることができます。
右奥のカウンターに進んで食べ物を注文します。今回はモキチバーガーを注文しました。
モキチカフェ ヴルストの主なメニュー
- モキチバーガー 690円
- ホットドッグ 560円
- BLTサンド 650円
- セットドリンク +310円
- ケーキ各種あり
注文した後は呼び出しベルを渡されるので、待ち時間の間に暫らく店内を探検します。
この日は混雑してたため、呼び出されるまで暫く時間がかかりました。
建物は地上階、地下階、併設した蔵部分となる中2階、蔵の2階と結合したカフェの2階からなる重層構造となっています。
地下階には巨大な冷蔵庫があり、熊澤酒造で醸造・蒸留された日本酒、ビール、クラフト・ジンなどを買うことができます。
階段を登る途中で見えてくる梁の木組は、この建物の歴史を物語るもののように感じられ、その構造美は必見です。
2階左手(蔵の2階部分に当たり、窓から外を見ることもできます)には広大なテーブル、右手は2人用の小さめのテーブルが並び、素敵な雰囲気の中で食事やお茶を楽しむことができます。
階段を上がりそのまま進んだところ(蔵の1階部分)はbaker&sweetsです。ビールの製造工程で出る栄養価の高いビール酵母をパン作りに生かそうとの思いから、2000年に誕生しました。
こちらのお店では、パンだけでなくソーセージやスイーツなども売られています。買ったものはもちろん建物内外の席で食べることもできます。
建物内の探索がひととおり終わったら、カウンター近くのベンチでモキチバーガーの出来上がりを待ちます。
やがて先ほど渡されたベルに呼び出しがあり、カウンターでモキチバーガーを受け取りました。「ヴルスト」とは、ドイツ語でソーセージのこと。モキチバーガーにはヴルストを平らに広げたものを挟み込んでいます。
今回はせっかくですので外のテーブルで食べることにしました。「肉汁がほとばしる」というわけではありませんが、トマトの酸味と相まってとても美味しくいただきました。外で食べる食事はどうしてこんなにおいしいんでしょうね。
MOKICHI CAFE WRUSTの概要 | |
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営業時間 | 10:00~17:30 |
電話 | 0467-50-0202 |
定休日 | 第3火曜日 ※8月・12月は無休 |
カード・電子マネー | カード可 |
禁煙・喫煙 | 全席禁煙 |
公式サイト | MOKICHI CAFE WRUST |
MOKICHI TRATTORIA(モキチ トラットリア)
ベーカリーを出て奥に進むと、まるで神社かお寺のような玄関がある建物があります。ここは、イタリアンのお店、MOKICHI TRATTORIA(モキチ トラットリア)です。
休日ともなるといつも混雑していて、中庭の待合ベンチに順番待ちのお客さんが並んで待っています。店員さんも、休日は予約をすることをお勧めしますと言っていました。
MOKICHI TRATTORIAの重厚な建物は、江ノ電の経営に関わり、鎌倉山の開発や大船・江の島間に有料道路を建設した実業家、菅原通濟の旧宅と、彼が収集した国宝2点を含む美術品を収蔵・展示していた「常盤山文庫」の建物を移築したものです。
こちらは今回の2か月ほど前に来て、食事を楽しみました。この時は1人だったのと、午後2時を過ぎていたことから待たずに入ることができました。
この時は最初にサラダと湘南ビール、続いてピザと「かっぱのお酒」をいただきました。
MOKICHI TORATTORIAの概要 | |
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営業時間 | 《平日》11:30~15:00(L.O.14:30)/17:30~22:00(L.O.21:00) 《土日祝》11:30~16:00(L.O.15:00)/17:00~22:00(L.O.21:00) |
電話 | 0467-52-6111 |
定休日 | 毎週火曜日 ※8月・12月は無休 |
カード・電子マネー | カード可 |
禁煙・喫煙 | 全席禁煙 |
公式サイト | MOKICHI TRATTORIA |
メタセコイアのある中庭と河童伝説
シンボルツリーのメタセコイア
中庭には、シンボルツリーのメタセコイアを中心に大きなテーブルとベンチが並び、店内で買ったパンやハンバーガーを食べることができます。
メタセコイアには巣箱がかかっていますが、ほかにも2つ巣箱を見つけました。
前回訪れた時には酒蔵の壁にナニワイバラが花を咲かせ、今回はミモザの黄金色が中庭を美しく彩っていました。
河童伝説と熊澤酒造
茅ヶ崎には間門川の河童伝説があり、ヴルストカフェ入り口近くには河童伝説を記した案内板があります。
正直で働き者の五郎兵衛さん、ある日河童を助けたお礼に、不思議な徳利を手に入れる。それは酒が欲しいだけ出る、お酒好きにはたまらない代物。五郎兵衛さん、朝から晩まで酒びたり、怠け者になってしまう。けれど、飼馬のやせ細った姿を見て改心し、徳利のお尻をポンポンポン。すると酒はぴたりと止まり、五郎兵衛は再び村一番の働き者になったとさ。(現地案内板記載)
熊澤酒造では、主力商品である「天青」シリーズのほか、河童伝説にちなみ、水、米、酵母のすべてに茅ヶ崎産を使った「かっぱシリーズ」も販売しています。
熊澤酒造:日本酒紹介のページへのリンク
okeba gallery&shop(オケバ ギャラリー&ショップ)
中庭からさらに奥に進んでokeba gallerly&shopに入ります。この建物は、元は酒造りに必要となる桶などを製造・修理する工房だったところ。店内には地域で活動する作家さんたちの工芸作品や各種の生活雑貨、衣料品などが展示・販売されています。
2階には古道具を売っている部屋や、絵本や古本が並んだ小さな図書室などもあります。
2階から見ると棚の上に桶が並んでいるのが見えます。このギャラリー&ショップの名前の由来が「桶場」だったのがここに来てようやくわかりました。
okeba galery&shopの概要 | |
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営業時間 | 11:00〜17:00 |
電話 | 0467-50-0252 |
定休日 | 第3火曜日 ※8月・12月は無休 |
公式サイト | okeba gallery&shop |
蔵元料理 天青
熊澤酒造敷地内の一番奥には蔵元料理 天青があります。
会席コースや平日限定ランチコースなどがあるほか、酒好きにはたまらない、利き酒セットやビールの飲み比べセットもメニューにあるようです。特別な記念日などに利用するのもいいかもしれません。
残念ながら私はまだこのお店には足を踏み入れたことがありません。いつかここで素敵な料理と美味しいお酒を楽しみたいと思います。
蔵元料理 天青の概要 | |
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営業時間 | 《ランチ》11:30~15:00(最終入店 14:00) 《ディナー》17:30~22:00(最終入店 20:00) |
電話 | 0467-52-6115 |
定休日 | 第3火曜日(祝日除く) ※11月・12月は無休 |
カード・電子マネー | カード可 |
禁煙・喫煙 | 全席禁煙 |
公式サイト | 蔵元料理 天青 |
熊澤酒造のまとめ
- 熊澤酒造は明治8年創業の「湘南唯一の蔵元」
- 敷地内にはメタセコイアのある庭を中心にカフェ、ベーカリー、イタリアン、和食レストランが広がる
- レストランで食事をし、カフェや中庭でゆっくりとした時間が過ごせる素敵な空間
いかがでしたでしょうか。茅ヶ崎の蔵元熊澤酒造は、カフェやベーカリー、地元の食材を生かした和食やイタリアンレストランのある、地元で人気のスポットとなっています。
古い建物や家具、調度類などが、訪れる人に癒しの時間を与えてくれ、最近はやりの写真映えする要素がふんだんにあるとも言えます。
単なる酒造会社にとどまらず、地域に根差した食文化の完成形がここにあるといっても過言ではないと思います。
交通アクセス
参考サイト
- 熊澤酒造公式サイト
- 熊澤酒造公式note
- 食べログ
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更新状況
- 2021年6月19日:記事掲載