4月8日は釈迦の誕生日。各地の寺院では仏教の主要法会のひとつして釈迦の誕生を祝います。この法会は降誕会(ごうたんえ)、灌仏会(かんぶつえ)、仏生会(ぶっしょうえ)などといわれますが、一般には花まつりとして親しまれています。
今回は長谷寺の灌仏会(花まつり)の様子をご報告します。
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- 2024年4月1日:記事掲載
この記事の目次
花まつりとは
釈迦は当時のインドのルンビニー園で母親の摩耶夫人(まやぶにん)の脇の下から生まれ、7歩歩いて「天上天下唯我独尊」と言ったとされています。釈迦の誕生日とされる4月8日には各地の寺院で釈迦の誕生日を祝う花まつりが行われます。
写真は指定名称「銅造摩耶夫人及天人像」(法隆寺献納):釈迦の母摩耶夫人は故郷へ帰る途中に侍者とともに立ち寄ったルンビニー園で、花咲く無憂樹の枝を手折ろうとした。まさにその時、夫人の右腋下から釈迦が誕生する。この劇的な場面を立体彫刻であらわした、めずらしい群像である。-e國寶-
長谷寺灌仏会
長谷寺について
長谷寺は、奈良時代に創建されたとの伝承を持つ、鎌倉を代表する大寺院です。詳しくは下記リンク先を参照してください。
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長谷寺灌仏会
長谷寺の灌仏会は、上境内の釈迦像前に小さな花御堂をしつらえて行われます。花御堂には水盤が置かれ、中には片手を上げた釈迦像が置かれています。
釈迦の誕生と祝うとともに、子どもたちの健やかな成長を祈る行事です。
午前10時になると、僧侶たちが観音堂から花御堂の前に移動して儀式を行います。
儀式の際に僧侶がまく散華(さんげ・ハスの花びらをかたどった紙)は、係の方が拾い集めたものを後でもらうことができるので、慌てて拾うことはありません。
甘茶のふるまい
見晴台には甘茶が用意されていて、だれでも自由に甘茶を楽しむことができます。
4月8日には各寺院で花まつりが行われます。極楽寺では甘茶の木に「甘茶」の案内板も掲出されます。極楽寺の花まつりの様子は下記リンクらからどうぞ。
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見晴台から観音堂方面を見ると、境内は善男善女で大変賑わっています。
僧侶たちが儀式を終えて観音堂方面に移動すると、一般の人もお参りが可能となります。
ひしゃくで水盤にある甘茶をすくい、釈迦像に甘茶をかけてお参りします。
釈迦の三十二相のうちの輪形の相などが表現されている仏足石。普段は地味な仏足石も花に囲まれてひときわ華やかな様子となっています。
三十二相とは
琴と尺八の奉納演奏
仏事のあとは花御堂の隣で奉納演奏が行われます。演奏するのは筝が林信子氏、尺八が善養寺惠介氏です。ともに東京芸術大学を卒業したその道のプロです。
- 春の海
- 六段の調べ
- 尺八古典本曲 獅子
- 春よ来い・ジュピター メドレー
- さくら幻想曲
本格的な曲から親しみやすい曲まで取り揃えての演奏でした。
お参りも済ませ奉納演奏も終わったので、見晴台でサイダーを飲んで休憩します。
4月8日とあって境内では色とりどりの花が咲いています。鐘楼の近くではオオデマリが優し気に咲いていました。
長谷寺への交通アクセス
江ノ電長谷駅から徒歩およそ5分
長谷寺灌仏会(花まつり)のまとめ
- 4月8日は釈迦の誕生日であり各地の寺院で釈迦の誕生を祝う法会(降誕会、灌仏会、仏生会、花まつり)が行われる。
- 長谷寺灌仏会では儀式の後に琴と尺八の奉納演奏も行われる。
- 見晴台では甘茶の提供があるのでゆっくり楽しんではいかがでしょうか。
いかがでしたでしょうか。長谷寺灌仏会の概要についてひととおりまとめましたが、もしも気になるようでしたらお出掛けされてはいかがでしょうか。
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参考文献
- 特になし