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住宅街の静かな公園 ~ウメの名所 高砂緑地~

茅ヶ崎市のウメの名所についてネット検索すると、高砂(たかすな)緑地の松籟庵(しょうらいあん)という施設が検索結果として表示されます。

今回はウメの花に期待して、松籟庵のある高砂緑地に出掛けることにします。

高砂緑地とは

高砂緑地:入り口

高砂緑地:入り口

高砂緑地は、茅ヶ崎駅南口から高砂通りを歩いておよそ8分のところにある緑地公園です。

オッペケペー節で一世を風靡し当時の有名俳優であった川上音二郎と、日本の近代女優第一号といわれた川上貞奴二人が茅ヶ崎市内に居を構えたのが現在の高砂緑地です。

およそ3千坪の松林に和洋折衷の家が建てられ、伊藤博文によって萬松園(まんしょうえん)と名づけられられたものの、音二郎の死後貞奴も名古屋に転居し、萬松園は実業家の原安三郎に譲渡され、原別荘(松籟荘)が建てられました。

高砂緑地を散策しよう

ウメの名所 松籟庵(しょうらいあん)

高砂緑地:松籟庵のウメ

高砂緑地:松籟庵のウメ

高砂緑地入り口から入り少し歩くと左手に松籟庵の入り口があります。

高砂緑地:入り口から松籟庵へ

高砂緑地:入り口から松籟庵へ

高砂緑地:松籟庵入り口

高砂緑地:松籟庵入り口

松籟庵は、高砂緑地内に建てられた書院・茶室で、大手スーパー長崎屋の創業者である故岩田孝八氏からの寄付金を基に建設されました。

高砂緑地:松籟庵書院

高砂緑地:松籟庵書院

建物は書院と茶室を渡り廊下で繋ぐもので、日本庭園は旧原別荘(松籟荘)時代に作られた庭園をそのまま生かしています。庭園には泉池や築山そして梅林があり、築山には奈良薬師寺の三重塔を模した小塔が建っています

高砂緑地:松籟庵石橋

高砂緑地:松籟庵石橋

高砂緑地:松籟庵小さな滝

高砂緑地:松籟庵小さな滝

書院前の通路に沿って歩くと小川に架かる石橋があるのでここを渡ります。小川に沿って歩くと突き当りに小さな滝があります。小さな滝から引き返して石橋の前を過ぎると、池を挟んで向うに書院が見えます。

高砂緑地:池と書院

高砂緑地:池と書院

築山の上には興福寺三重塔を模した小さな塔があります。ここからは梅林が一望できます。

高砂緑地:松籟庵梅林

高砂緑地:松籟庵梅林

この梅林には51本のウメの木があり、2月中旬には梅まつりが開催されます。

高砂緑地:松籟庵梅園

高砂緑地:松籟庵梅園

高砂緑地:松籟庵梅園

高砂緑地:松籟庵梅園

原安三郎別荘跡地に残る美術館

高砂緑地:茅ヶ崎市美術館

高砂緑地:茅ヶ崎市美術館

松籟庵を出て左に進むと正面に平塚らいてうの碑があります。らいてうにとって茅ヶ崎は、夫となった奥村博との出会いの地であり、結核になった夫を介護した場所でもありました。

高砂緑地:平塚らいてう記念碑

高砂緑地:平塚らいてう記念碑

【平塚らいてう】1886年(明治19年)2月10日東京生まれ。青鞜社を設立し、女性文芸誌「青鞜」を刊行した。創刊号の「原始 女性は太陽であった」の言葉は有名。市川房枝らとともに新婦人協会を結成し、婦人参政権運動を起こす。戦後は主に反戦・平和運動に参加した。姉の孝が結核療養所である南湖院で療養生活を送っていたことから、母と一緒に茅ヶ崎の別荘で夏を過ごすこともあった。

かつて茅ヶ崎にあった結核療養所である南湖院については下記のリンクを参照してください。

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かつては東洋一のサナトリウム ~旧南湖院第一病舎~

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平塚らいてうの碑から道なりに進むと、重厚な雰囲気の階段や塀が現れます。ここは、実業家、原安三郎の元別荘である松籟荘の玄関前庭と塀です。

高砂緑地:原安三郎別荘「松籟荘」玄関前庭

高砂緑地:原安三郎別荘「松籟荘」玄関前庭

タイルや敷石、噴水などが、当時の南ヨーロッパ風の近代別荘建築を今に伝えます。

高砂緑地:原安三郎別荘「松籟荘」塀

高砂緑地:原安三郎別荘「松籟荘」塀

高砂緑地:原安三郎別荘「松籟荘」玄関前の噴水跡

高砂緑地:原安三郎別荘「松籟荘」玄関前の噴水跡

高砂緑地:茅ヶ崎市美術館

高砂緑地:茅ヶ崎市美術館

松籟荘玄関前庭を過ぎると茅ヶ崎市美術館の正面入り口となります。

高砂緑地内をひと巡り

茅ヶ崎市美術館前から緩い坂を下って突き当りを右に曲がり、高砂緑地の園内を歩きます。園内は松林が多く残り、別荘地の面影をよく残しています

高砂緑地:茅ヶ崎市美術館からの坂道

高砂緑地:茅ヶ崎市美術館からの坂道

高砂緑地:松林

高砂緑地:松林

高砂緑地には、山田耕筰を顕彰した赤とんぼの碑があります。

童謡「赤とんぼ」を作曲した山田耕筰は、茅ヶ崎には1926年(大正15年)の40才から6年間居住しました。代表作である「赤とんぼ」は、茅ヶ崎に居住していた1927年(昭和2年)、東京へと向かう列車の中で構想を練って出来上がった曲です。

そのほかにも数々の名曲を作曲し、「童謡百曲集」を刊行しました。そのあとがきには「晴朗な湘南茅ヶ崎の大気」「松翠香る茅ヶ崎の砂丘」と記しています。

管理人 sho
石碑をよく見ると、トンボの羽と胴体は水引になっているのがわかります。
高砂緑地:赤とんぼの碑

高砂緑地:赤とんぼの碑

高砂緑地:赤とんぼの碑

高砂緑地:赤とんぼの碑

高砂緑地内を歩きます。園内にある井戸枠は、川上音二郎と川上貞奴夫妻の別荘時代のものといわれています。高砂緑地の出口近くには、この二人の記念碑があります。

高砂緑地:川上音二郎別荘の井戸枠

高砂緑地:川上音二郎別荘の井戸枠

高砂緑地:川上音二郎と川上貞奴の碑

高砂緑地:川上音二郎と川上貞奴の碑

高砂緑地のまとめ

  • 高砂緑地は、茅ヶ崎駅南口から歩いておよそ8分のところにある緑地公園
  • 川上音二郎、川上貞奴夫婦の別荘地跡で、園内にはウメの名所の松籟庵や茅ヶ崎市美術館などがある。
  • 園内は松林が残されあり、かつての別荘地の様子をよく残している。

いかがでしたでしょうか。高砂緑地の概要についてひととおりまとめました。もしも気になるようでしたらお出掛けされてはいかがでしょうか。

川上音二郎と川上貞奴夫妻については、茅ヶ崎ゆかりの人物館に詳しい展示があります。茅ヶ崎ゆかりの人物館については下記リンクを参照してください。

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交通アクセス

JR東海道線茅ヶ崎駅南口から徒歩およそ8分

連絡先 松籟庵
茅ヶ崎市東海岸北1-4-50
TEL:0467-87-5258
公式サイト 高砂緑地と松籟庵(茅ヶ崎市公式サイト)
松籟庵
茅ヶ崎市美術館

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更新状況

  • 2022年2月19日:記事掲載

参考文献・関連サイト

  • 茅ヶ崎市公式サイト
  • 松籟庵公式サイト
  • 茅ケ崎ナビ(茅ヶ崎市観光協会)
  • 茅ヶ崎を彩った70人(茅ヶ崎市刊行物)
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